願かけ絵馬の考現学
~第六十六講~

願かけ絵馬の考現学

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絵馬のアイコン写真

仕事での人間関係力ができます様に。

友達ができます様に。

子供を守れる環境ができ、
マネージャーとうまくいき、
良い男性とめぐりあわせて下さい。

良いお客様にあたります様。

子供の心身が健全であります様に。

私が稼げる心と体であります様。

博樹とけっこんしたいです

隆晴とよりをもどせます様に。

いやせる女性になれます様。

宮崎市○○町×××× 
××××××××-××号 
西山 佐由美 
[延岡市 今山八幡宮]

偏見だろう!根拠のない憶測ではないか!との批難を承知で言えば、この佐由美さんは、いわゆる女手ひとつで、まだ年端も行かない子を育てているのであろう。
「稼げる心と体」でありたいという願いや、マネージャーとの関係を心配し、「良いお客」を望む気持ちなどからすれば、その職業が水商売、それも少々きわどい水商売であることも想像される。

しかし、仕事が何であれ、まことに立派なことである。見上げたものである。
おおぜいの女性がひしめく職場だけに、その人間関係にも気を使っている様子は健気とも言える。

だが、である。この話法が多過ぎるのは自覚しているが。「博樹とけっこん」したくて、かつ「隆晴とよりを」戻したいという願いは、何なのであろうか。
それはまあ、自分の幸せも欲しいだろうし、子供にも、たとえ血はつながっていなくても(そうなのか?邪推ではないのか?)、父親があるほうが心強いだろう。
しかし、「保険」のつもりか何か知らないが、結婚相手とよりを戻す相手、二人を一度に望むという姿勢はいかがなものであろうか。

癒せる女性になりたいと願っておられるが、どうもこの執拗な印象のある願文からは、いわゆる癒し系からはほど遠い性格のように思えるが。
とくに、ここにあげた願文は、受講生(あなたのことだ)の読みやすさを考えて、字詰めや改行を適宜、修正してあるのであって、元の絵馬の願文は、改行も何も無茶苦茶で、お世辞にもきれいとは言えない太い文字が、全面にびっしり書き込んであるというものであった。
その暑苦しさときたら相当なもので、とうてい癒しを思わせる要素はないのである。

あ、だからこそ、癒し系になりたいと願っている訳か。
願いがいくらかでも叶うことを、お祈りするばかりである。

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