願かけ絵馬の考現学
〜第四十三講〜








  ・おねいちゃんがやさしいままでいま(原文ママ)いてくれますように。
・ダイエットがせいこうしますように。
・母のびょうきがよくなりますように。
・ふるつとにうちのがなこよくなりますように(原文ママ)
・びょうにが(原文ママ)なおりますように。
・おとうさんのぐあいがよくなりますように。
・たぐたちとなかよくあそべますように。
 (たぐぬかしでもいいです。)
・おねいちゃんのじゅけんうかりますように。
・あたまがよくなりたいです。
・かぞく4にんしあませに(原文ママ)くらせますように。
・おもちゃがいっぱいほしいです。
・おかねがたまりますように。
・家からあくりょうがいなくなりますように。

(願主名なし)
[新潟市 白山神社]
  おそらく小学校低学年くらいの男の子であろう。
4人暮らしの家族の身の上に関して、あれこれと心を砕き、神様にお願いしている。
見上げたものである。
お父さんもお母さんも具合が良くない。
たいへん気の毒なことである。
そこへ持ってきて、「おねいちゃん」が受験で心の余裕を失っているのか、ここのところあまり優しくないようである。
幼い小学生の身には、どうも大変な環境のようだ。
ダイエットは、誰がやっているのか不明であるが、本人だとしたらこれも小学生の年齢で苦労なことである。
それでも、本人はいたって健気なものだ。
おそらく名前を短縮したニックネームであろうが、「たぐ」達と仲良くしたいと言いながら、「たぐ」抜かしでもいいとホンネを吐露しているところなぞ、非常に正直で微笑ましい。
自分の願いに関しては、
「頭がよくなりたいです」
「玩具がいっぱいほしいです」
と、きっぱり断言する姿勢にも、大変に好感が持てるのである。
だがしかし、最後の一行はどうしたものであろう。
悪霊。
お母さんの病気も、お父さんの具合の悪いのも、おねいちゃんが妙に殺気立っているのも、「ふるつとにうちのがなこよく」ないのも、ひょっとして、玩具がいっぱいないのも、すべては家に悪霊が取り付いているからだとでも、誰かに教えられたのであろうか。
それとも、自分で考え付いたか。
おねいちゃんあたりが早く受験を終えて、正しい物事の考え方、科学的なものの見方といったものを、教えてやってもらいたいものである。

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