願かけ絵馬の考現学
~第二十八講~

願かけ絵馬の考現学

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S××.×.××生 原 康則

昨夜は自分の体の事などを自覚
して少しは断酒を考えていた様子でした。

ありがとうございました。此の状態が
続きます様お願いします。子供のため
本人のため、地域のため、此の状態が
続きます様に心よりお願いします。

母より 11.9 
[大阪市 一心寺]

第二十七講と同じく、酒封じの神様として知られる、一心寺境内の本田出雲守の墓所に奉納されていたものであるが…。

子供のため本人のため、そして「地域のため」とは、この原康則氏、いくら酒のせいとは言え、地域でいったいどのような所業に及んでいるのであろうか。
このお母さんの奉納したらしい願かけシャモジは、確認できただけで3枚あり、おそらく息子であろう原康則氏のことを思う気持ちが痛々しいほどわかるのである。
たとえば、他のひとつはこうだ。

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S××.×.××生 原 康則

断酒お願い  身体に悪く、
家族、地域の人達にも目感(原文ママ)が
かかります。お酒をたって下さい。

アナタの身体が心配。子供達にも
良い家庭でありません。

母より 

言うまでもなく「目感」は「迷惑」であるが、そんな誤字のことはどうでも良いし、本田出雲守への断酒祈願が、途中から原氏への手紙になってしまっているのも、些細なことである。

お母さんは、ここでも「地域」のことを気にかけている。
もちろん、こういう類の悩みは本人も家族も辛いだろうが、地域にも迷惑をかけるというのは、家族にとって二重三重の辛酸であろう。
どちらにも記載された生年月日からすると、原氏は、すでにいい歳をしたオトーサンである。
子供もいるのである。

その原氏の母であるから、願主はもう老母と言って差し支えない年齢であろう。
その老母が、何度も何度も本田クンの所へ通ってきているのだ。
原氏はもうこれ以上、年老いた母上に心配をかけるべきではないと、筆者は声を大にして言いたい。

それは原氏にも、飲まずにおれない事情というものはあるのだろう。
しかし、母親が世間様に対して肩身の狭くなるような振る舞いは、やはり良くない。
原氏の立ち直りに期待する次第である。

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