願かけ絵馬の考現学
〜第二十三講〜








 
実家に近い所に住んでいる大富豪の
三男で包容力と思いやりと理解力があり、
男らしく頼もしくたくましい長身でスマート
でハンサムな理想の彼とめぐり逢い素敵な
恋愛をして幸福な皆から祝福される
結婚をして一生幸せに暮らせますように。

大野 由香里 
[山口市 多賀神社
  「実家に近い所に住んでいる大富豪の三男で」というから、実在の人物だと思うではないか。
「包容力と思いやりと理解力があり、男らしく頼もしくたくましく長身でスマートでハンサムな」というから、いくら何でも贔屓目が過ぎやしないかと、忠告したくもなるではないか。
それを何だ?
「理想の彼とめぐり逢い」って、まだめぐり逢っていないのか。
ったく、いい加減にしてくれと言いたい。
それは、所詮願い事なのだから、いくら欲張ってもいい訳だが、「大富豪の三男で」という、この具体性はいったいどこから来ているのであろう。
親との同居を敬遠し、長男は嫌だというのならよく聞く話だ。
しかし、三男というのは、どういう理由なのか。
次男だと、長男が早死にした時、オハチが回ってくるかも知れないという深謀遠慮の結果であろうか。
願文の字詰めや行替えは原文通りであるが、この行替えの微妙なおかしさと上記の具体性、そして何といっても100字以上にもなるワンセンテンスの長さに翻弄された、今回の考察であった。
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