願かけ絵馬の考現学
〜第二十一講〜






 
(表)
 良い犬になります。
 (足形らしきもの)

(裏)
 かんでごめんなさい。
 (足形らしきもの)
正一 
[山口市 今八幡宮]
  足形らしきものといっても、筆と墨で、大きなの周囲に、小さな4つ書いてあるだけである。
何かの紋か、符号のようにも思えたのだ。
それで、いきなり、
「良い犬になります」
などというものだから、警察関係のたれ込み屋さんか、スパイ関係の人が、年頭にあたって仕事に対する決意を語ったものかと思ってしまった。
まさか、そんな訳はない。
裏を見て、「ははあ、なるほどね」と、思わずニッコリ、ほのぼの感にひたらせてもらった次第である。
だが、この絵馬、もちろん犬が書いたはずはないだろう。
当犬(当人)に代わって、飼い主か誰かが代筆し、奉納したものに違いない(こういう場合も代筆と言うのだろうか)。
そうすると、この正一なる願主の名前は何であろうか?
付け加えると、この「正一」は本講座の原則に反して、原文のままである。
もし正一という名前の犬だとしたら、非常に珍しいのだが。
それとも、これは飼い主の名前で、単に名前まで気が回らなかっただけのことか?
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