願かけ絵馬の考現学
~第百十八講~

願かけ絵馬の考現学

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大山紀夫さんは
虫に追われました。市会議員の息子等の
様子や芸人のまねをして人を欺むくのを
止め神社役所学校友人に海岸での
放置や所持している本、もし有れば心のちりを
井本さんの百貨店でのいたずら元の彼女
との交際への反省をさせてあげて下さい。
辻野正三郎先生様の鳥居でふざけていた
事を神様は泣いています。茨木市等に連絡を。

(無署名)
[大阪市 住吉大社]

願文中の人名を仮名に変えた以外は、行替えなども含めて、ほぼ忠実に転記した。
久々の難解極まりない、言い換えると考察の仕甲斐があるサンプルである。

いきなり、大山紀夫なる人物が虫に追われたという強烈な一撃があるのをはじめ、言葉が不可解な上に句読点もほとんど使っていないから、とても真意が理解できるとは思えないが。
「虫」というのは、取るに足りない虫けらのような人物という比喩だろうか。
「市会議員の息子等の様子や芸人」のまねをして人を欺いたのは、大山さんなのか。
海岸に何を放置したと言うのだろうか。

井本さんは百貨店でいったいどのような悪戯をしたのであろうか。
元の彼女との交際は、反省を迫られるようなイケナイものであったのだろうか。
辻野正三郎先生とはいかなる偉人なのだろうか。
鳥居を奉られるような、つまり今では神のような存在になっておいでの方なのだろうか。

そして、それまでの思い入れたっぷりな記述に比較して、「茨木市等に連絡を」という部分の、あまりの無味乾燥さはどうだろう。
茨木市に何を連絡せよと言うのであろうか。

ああ、判らない。
願主が特殊な思想や信仰の持ち主であるがゆえに、理解困難な願文というのはよくある。
テニヲハなど文法が無茶苦茶なために、意味不明な願文もよくある。
しかし、本件はその両方が混在もしくは重複しているケースと断定せざるを得ない。
とうてい筆者の手には負えないものと、潔く認めざるを得ない。

考察の仕甲斐がある、などとエラそうなことをほざいた身の不明を恥じ入るばかりである。

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紛らわしいが、大きいのが
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